2026 11.4 wed., 11.5 thu., 11.6 fri.
AZIZA featuring DAVE HOLLAND, CHRIS POTTER, LIONEL LOUEKE & ERIC HARLAND
artist DAVE HOLLAND , CHRIS POTTER , LIONEL LOUEKE , ERIC HARLAND
原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO
現代ジャズのVIPたちが顔を揃えた驚愕のプロジェクト、AZIZAが待望の来日公演を開催中です。メンバーは60年のキャリアを持つ超重鎮でブルーノート東京での演奏は約20年ぶりとなるデイヴ・ホランド(ベース)、そして充実のきわみにあるクリス・ポッター(テナー・サックス、バス・クラリネット)、リオーネル・ルエケ(ギター、ヴォーカル)、エリック・ハーランド(ドラムス)の4人。全員が興味のつきないオリジナル・ナンバーを持ち寄り、雄弁なプレイをたっぷり聴かせる、まさに誰もが対等という形容がぴったりのユニットです。
「AZIZAは10年前にファースト・アルバムを発表した。以降、機会をみて一緒に演奏してきたけれど、日本で演奏するのは今回が初めてだ。アルバムの曲はもちろん、新曲も演奏するので、ぜひ楽しんでほしいね」というようなホランドのMCに続いて、ポッター作の新曲「RIV」が始まります。この曲は作者自身の無伴奏プレイから始まるのですが、滑らかなフレージング、太く艶やかな音色は、まさに「現在のテナー・サックス王のひとり」という感じです。彼がひととおり起伏にとんだプレイを繰り広げた後、いよいよ四者一体となったプレイが始まります。まるで全員が同時にソロをとっているような演奏ぶりでもあり、他のメンバーの出す音に常に反応しているようでもあり・・・・1小節たりとも同じ展開が続くことはなかったはずです。ホランドはここ十数年間のライヴで愛用しているCzech-Easeベースから、うねるような音のかたまりを導き出し、ハーランドは鼓面だけではなく楽器のさまざまな箇所を叩いて、"ささやきから叫びまで"といいたくなるほどダイナミクス豊かなプレイを行ないます。2種のハイハットを踏みながらの妙技は、ジャズ・ドラムの固定観念を思いっきり揺さぶるものといっていいでしょう。ルエケの弾きっぷりが放つスリルもまた絶品、これまでテレンス・ブランチャード、ハービー・ハンコックらのバンドにも起用されてきた彼ですが、ここまで"先の読めなさ"をふりまくロング・ソロや和音によるコンピングがAZIZAのステージで味わえるとは。
その後もライヴは、ポッターのバス・クラリネットが美しいメロディを奏でるホランド作「Another Land」、ハーランド作のエキゾティックな楽曲で指輪状のスライド・バーを用いたルエケのギターが飛び切り大きな拍手を集めた「Aquila」、ホランドによるラテン調の書きおろしナンバーでバス・クラリネットとベースのユニゾンもフィーチャーされた「Finding The Light」と、充実そのもののパフォーマンスの連続。"ルエケの楽曲はまだ演奏されていないな"と思っていたら、「Sleepless Night」が絶妙なタイミングで登場しました。邦題をつけるとしたら「眠れぬ夜」となるのでしょうが、4人の演奏は「テンションが猛烈に高まって、ちっとも寝られない」という感じ。アルバム収録のテイクではシャッフル調のリズムが生かされていましたが、この日の演奏は、それとはかなり趣の異なる展開。ルエケの変幻自在のスライド・ギター弾き語りを煽りまくる、ホランドとハーランドの息の合ったプレイにも唸らされるばかりでした。さらにオーラスでは、ポッターが書いた新曲をライヴ初公開。これを聴くと、セカンド・アルバムの登場が待ち望む気持ちがさらに高まります。
各セットまるごと聴き手を引き込み、前のめりにさせるAZIZAの魔術は、本日、明日と続くブルーノート東京公演、さらに7日に行われる高崎芸術劇場 / スタジオシアター公演でも最大限に発揮されることでしょう。
(原田 2026 11.5)
Photo by Takuo Sato
―――――
【LIVE INFORMATION】
AZIZA featuring DAVE HOLLAND, CHRIS POTTER, LIONEL LOUEKE & ERIC HARLAND
2026 11.4 wed., 11.5 thu., 11.6 fri. ブルーノート東京

2026 11.7 sat. 高崎芸術劇場 / スタジオシアター

coming soon







